グレーを考えに入れてみる
白黒つけるという言葉があるが、世の中完全にシンプルではないことが多い。
白か黒かで迷うときは、その間のグレーを加えてみたらどうなるか、という問いに変えてみる。
白黒だけで考えると行き詰まる
例えば、いつ転職するか、という問題を考えてみる。仮に、自分と仕事とのフィット感で転職するかどうかを決めるとする。
- 黒:フィットしない →転職する
- 白:フィットする →転職しない
しかしこの頭だと意思決定できない。なぜなら、そもそもいまの仕事がフィットするかどうかを明確には判断することは難しいからだ。フィットしている面もあるし、しない面もあるし。。と言うのが実態ではないか。
白黒の間にグレーを入れてみる
ではどうするか。
- 黒:完全にフィットしない
- 濃いグレー:あまりフィットしてない
- 薄いグレー:それなりにフィット
- 白:完全にフィット
このように多段階にしてみる。この上で、一般に転職について言われているアドバイスを考察してみる。
「3年は頑張るべき」
これは全ての段階に当てはまるのだろうか。
例えば、コミュニケーションが得意で好きな人にとって、個人プレーの研究職は3年も続ける価値があるのか。正直この場合は完全にフィットしていない黒だ。黒なのに3年も頑張れ、というのはまともなアドバイスではないだろう。
「目の前の仕事でまず成果を上げるべき」
と言うが、これは、普遍的に真だろうか?
それなりにフィットしていれば(薄いグレー)成果を上げられる。
ただしあまりフィットしておらず、能力的にも不足感がある場合(濃いグレー)、成果を上げるまで頑張っていれば、時間がかかり過ぎてしまうのではないか。この場合、どこかで見切りをつけるのは懸命と言える。
「やりたいことをやるべき。そうでなければすぐに転職か起業せよ。」
これは、白側の人がいう論理。白かそれ以外という視点では真かもしれない。
ただし、白以外にも段階がある。黒や濃いグレーの人には当てはまるかもしれないが、薄いグレーの人にとっては、当てはまらないかもしれない。
上記の意見だけをまとめると、
黒:完全にフィットしない →すぐに転職するべし
濃いグレー:あまりフィットしてない →3年は続けて様子見
薄いグレー:それなりにフィット →3年は続けて成果を出してから
白:完全にフィット →転職しない
このようになる。
今回のまとめはあくまで例であるため、この切り口で様々な意見を整理していくこともできる。
このように、グレーの段階を設けることで、新しいことがわかることもある。